第1回目の報告は以上です。塗装をはがした後白い竹肌が出てきました。バット部分に多少シミがありましたが、ブランクに大きな傷等はありませんでした。ただスレット下とそうでない部分の竹色が若干変わってしまっています。同じ位置にスレットを巻かないと仕上げ時に色の違いが出てきてしまうと思います。グリップ内部のケーンは表層のファイバーが残った状態で、ブランクの接着時には殆ど表層を削らすに行いその後グリップから上部のみの表層ファイバーを剥いたと思います。表層ファイバーを出来るだけ残している事がよく分かります。
次回はカットダウンから組立てを報告します。
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塗装を剥がした後ラッピングを取ります。
ラッピングやガイド下の塗装もアルコールでふき取ると綺麗に取れてしまいます。
コルクはペンチで簡単にパリパリと剥きとる事ができます。劣化が進めば進むほど簡単に取れてしまいます。
写真にはありませんがグリップ内のテーパーはレベルでグリップ先端の太さのままリールシートまできていました。
ケーンの一番上部のファイバーが残った状態でした。ブランクを接着した後、表層を剥いたのでしょう。
古いロッドは殆どフェルール内にピンがうってあります。フェルールを傷つけないように注意して抜き取ります。
今回カットダウンはティップ、バット共下部をカットする為フェルールの処理はこれだけになります。
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ブランクの表層ファイバーを痛めないように、剥離剤により塗装をはがします。
このロッドの塗装はワニス系の為、比較的簡単に剥離します。アルコールで拭くだけでもとれますが、この方が効率的だと思います古いロッドは剥離剤を拭き取る際、気を付けないとスレットがほつれてしまいます今回は全部巻き直しをするので、あまり気にせず行いましたがスレッドはしっかりしており、ほつれることはありませんでした。バーニッシュのみのレストアならこの後アルコールでクリーニングして塗装をかければ完成になります。
サイン部分は後で、アルコールで塗装を処理する為、マスキングしておきます。
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ロッドの現状を転記します。
ガイド、段巻き位置は勿論その他の情報もなるべく細かく記入しておきます。サインも消えてしまう恐れがあるので、ビニール等に複写しておきます。
今回段巻きカラーを赤に変更しますが、現状の段巻きカラーの色、その他ガイドラッピグ、シグネチャーラッピグの色も確認します。
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アクションはパラボリックで、ティップ下部からバットにかけロッドがしなりアクションをだしています。現状では#5がベストですが#4WFも十分しようできる感じです。ロングからミドルまでのキャスティングが非常にしやすく扱いやすいロッドだと思います。
今回8’を7’9”にカットダウンしますが、アクションに極力影響がでないしょうにTip・Butt共下部をカットします。
仕上げもハーディーらしくかっこいいと思います。バーニッシュはワニス系で表面が劣化で、剥離やでこぼこになっています。この状態のまま水に濡らすのはちょっと忍びないですね。グリップコルクも劣化が始まっています。
1ティップがショートしている事がちょっと残念・・・ですね。
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斎藤様とのご相談結果の仕様内容です。
1、7’9”#4・5
2、段巻きカラーは赤(間隔はお任せ)
3、フックキーパー取り付け。
4、グリップは取り替え。(長さは若干短くします)
5、ガイド、巻き直し。
6、ワインディングチェック取り付け。
7、ネーミング処理方法は書き直し可
以上が希望内容です。
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