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レストア中のレナード9’6”キャッツキルはヤフーオークションにおいてbabycreek00さんに落札されました。ありがとうございます。
ご本人はロッドの長さは8フィート、#4/5で赤い段巻をご希望されました。今後、できれば今年中の完成を目指して作業を進めて行ます。レストア作業は五男が担当します。
さて早速ですが、まずロッドのデザインを写し取る事から始めます。これは全てのラッピングやパーツを取り去って組み直すときにそれぞれのパーツの位置にくるいが出ないようにするために不可欠の工程で、グリップやガイド、段巻の位置も記録しておきます。
又カット部分も記入します。グリップは、のぎすを使いテーパー形状を記録します。
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ロッドデザインを写し取ったらそれぞれのパーツを取りはずします。
スネークガイド、フックキーパーを傷を付けない様、注意して取ります。
今回スネークガイドが2本欠落していますが、長さを8フィートにする為不足することは無いでしょう。
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一番注意したのがフェルールの取り外し作業です。フェルール自体は非常にタイトで上質でした。あまり使用されていないロッドかもしれません。この時代のロッドのフェルールにはピンが打ち込んであります。気を抜くとだいなしにしてしまうので慎重に作業することが大切です。
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今回のロッドはコルクグリップはかなりきれいなのですが、何といっても100年前のものです。経験上2,3度使うとボロボロになるのが目に見えていますのでコルクも交換することにしました。今のものと違って1/4インチの幅の狭いコルクが使われています。グリップの形状と太さもしっかり記録しておきます。コルクグリップの下にはスウェルバットから膨らんだ太いブランクが表れました。
なかなかグリップの内部まで見れないのではないでしょうか?隠れてしまう所だと言っても雑な仕事はしていないですね。
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第一段階の作業として、全てのラッピングとパーツを取り除き全体を軽くサンデイングしました。最初にあったシミも落とされきれいなトンキン竹の肌になりました。ただ長い年月の間に節の繊維内とジョイント面のみに若干のシミが入り込んでいました。表層の繊維をサンディングをしすぎるとブランクが弱くなる為あまり出来ませんが出来る限りシミを落としました。
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ロッドを裸にしてみて改めてブランクの作りの良さに驚きました。曲がりはほとんどありません100年前のロッドとは思えないようです。
8フィートに調整するということなのでレナードの50DF#5/6と比較してみましたが、トップセクションはかなり細めです。写真でも分かると思いますが、ミドルセクションはトップよりが細めで下の方は同じ程度の太さです。バットセクションは9’6”ですのでやはり太くなっています。テーパーを比較してみておそらくミデイアムアクションの#4/5に仕上げる事は可能ではないかと思いました。
この後、次の休日に長さを調整して一度塗装します。何とか今年中に仕上がるのではないでしょうか。 |